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パンとサーカスとボリショイと私

カテゴリ:ヤマダ( 7 )
無心長屋それから
(前回のブログを読んでない方はまずそちらからどうぞ)

カネなんざありゃあしねえさ。たまたま活きのいいガチョウが手に入ったんでね。お前さんに頼みごとをするってぇのに手ぶらってわけにもいかねぇだろう。
なぁ、必ず返すからよ。この通りだ!頼む!!


待て待て。なに俺だって鬼じゃねぇ。事と次第によっちゃあ貸してやらんこともない。
で?何でまたそんな急にカネが必要になったってんだ?病でも患ったかい。


パン!  ぶらざー!よくぞ聞いてくれた!
実はよ。まっこと不思議な話ではあるんだが、ゆんべ家で何時もの様にコーシーブレイクしていると、抱え切れねぇほどの高額な請求書が届いてな。勿論身に覚えなんぞありゃあしねぇ。ただ請求されたもんは返すのが江戸っ子の心意気ってぇもんだ。それでこうしてお前さんに助けを求めにやってきたってぇ寸法さぁ。


「寸法さぁ(^。^)」じゃないよ全く。相変わらず馬鹿なやつだねえ。
そいつは今流行りの『架空請求詐欺』ってやつだ。買ってもいねえもんにカネを払う義理があるかってんだ。
おめえさんみてぇな馬鹿な野郎どもが雁首揃って引っかかってるらしいじゃねえか。


でもよお。


デモも打ち壊しもありゃしないよ。
よし、ここはひとつその請求書とやらを見せてもらおうじゃぁねえか。
ほら、何もたもたしてるんだい。とっとと食っちまいな。


なんてんで、矢継ぎ早に三大珍味をかっこんで与太郎のボロ屋に向かった二人でしたが、そこで甚五郎が目にしたのは今まで目にしたことも口にしたこともないような代物ばかり。


な、なんでえこれは。
イタリア最高級ブランド家具として知られる“シリック”のショウケースに、ベンガルワシミミズク、59年ギブソンレスポール、ヘフナーバイオリンベース、MacBookAir、果てはラブドオルなんてものまであるじゃねえか。


へへへ、いいだろう。もらった。


もらっただ?この遊戯王レアカード『デス・ヴォルストガルフ』(約15万円)も?


へへ、もらっ。


じゃあこっちのディオールオム・ストラップレザーブーツは?


へ、もら。


馬鹿言えぃ。どれもこれもウン十万は下らない代物ばかりじゃねえか。
何処の世界にこんなバカ高えもんをお前さんにくれるモノ好きがいるっていうんだい。


不況だ不況だって言うけど、だいぶ回復してきたみてえでよ。
町を歩けば「いらんかね」「いらんかね」、てんでタダで商品をばら撒いていやがるからな、ぜぇんぶもらってけえってやったんでぇ。
で、夢見心地でけえってみたらこの『架空請求』の束ってわけよ。
天国から地獄ってえのはまさにこのことだな。




当然カネを貸してもらえるわけも無く、絶句したまま帰る甚五郎を尻目に与太郎が吐き捨てて曰く、

つめてえ野郎だ、あいつにゃ心ってもんが無いに違えねえ。

心が無い、心が無い、無い心、無心・・・
無心長屋という一席でぇございやした。おあとがよろしいようで。



‥無茶ぶりすぎます、先輩。

ヤマダ
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by pantocircus | 2012-06-01 21:40 | ヤマダ
ハッピーバースデー
今月六日に一つ歳をとった。
パンとサーカスのボーカルギター担当林氏による誕生日プレゼントが佐川急便の粋な計らいで我が家に届けられたのは本日十九時半の事である。

厳重に封をされた段ボールにその身を包んだそれは、トマトホール缶約5kgという代物であった。
彼からは二十歳の誕生日に薔薇の花を頂戴したこともあるが、このようないわゆるサプライズというものに彼を導くのは、隠しきれないマジシャンの血なのであろう。

以前彼の家を訪れた際、母親からこんな話を聞いた事がある。聴いた事があるような無いような、古いレコードがかかっていた。

「あれも可哀そうな子でね。生まれてすぐに実の母親を事故で亡くしてるの。彼の母親はそれはそれは綺麗な人だった。マジックショーのアシスタントをしていたわ」

「その時のマジシャンというのが、今の貴女のご主人ですね?」

「・・・ええ。彼は大人気だった。女の子にもモテモテでね。いつも黄色い声援がこだましてた」
彼女は懐かしそうに語りだした。
「かくいう私も彼のマジックにかかった一人。彼を追いかけては色んな地方を旅していたものよ」

扉の半開きになった部屋から覗いた奇妙な道具達。その時には何か夫婦生活に刺激を与えるためのアレかとも勘ぐったものだが、今から考えれば全てマジックの道具だったというわけだ。

「ステージではいつも一人の綺麗な女性が甲斐甲斐しく、そしてときに大胆に、彼の手伝いをしていたの」

気のせいか、彼女の表情が少し曇った。

「それがあの子の本当の母親というわけ。恥ずかしい話だけど、羨ましくて仕方がなかった。いつでも彼のそばにいられる彼女が」

レコードが止まった。

「・・・だから、彼女を殺したんですね?」

そう言うと、彼女は恐ろしい笑みを浮かべながら私のグラスにワインを注ぎ足し、別のレコードに針を落とした。妙に明るい曲だったのを覚えている。


とまぁこんな感じだからさ、皆くれぐれも太一君に優しくしてあげてね!
ライブとか見に来てくれるとあいつも喜ぶと思うよ!

ヤマダ
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by pantocircus | 2012-05-10 22:37 | ヤマダ
昨日深夜に変な音がするなーと思って窓から外を覗いたらぐちゃぐちゃに壊されたベビーカーが
こんなことを書くと怒る方もあるかも分からないが、
僕は大変な嘘つきであるし、また嘘をつく行為がなかなかどうして結構好きである。

これからもあらゆる種類の嘘をついていきたいなあ、毎日がエイプリルフールにならないかなあ。とすら思わなくもない。優しいウソならいらないとは某ディーバの弁であるが、これは真っ赤な嘘である。世の中は優しい嘘を欲してやまない。つまりこの歌は嘘なのであるが、流行りの歌なんてものは大体が嘘で塗り固められている故、大した問題ではない。むしろ売れる。みんなそれっぽい嘘をついてほしがっているのだろう。

ただし僕が吐きたいのはこんな嘘っぽいウソではなくて、もっとこう、善意と悪意の区別がつかないような、純真無垢な嘘である。生まれたてのやつ。へその緒がまだ付いてるけどそれを巧妙に隠したような嘘。

ふとした瞬間、とっさに口をついて出る嘘。なんでそんなことを言ったのか自分でも理解に苦しむような嘘。
こんな嘘にこそ、私は嘘がない純粋なものを感じてしまうのです。

さて、絶好調の我らがパンとサーカスですが、
次回のライブはメンバーを一新してお送りします。

この嘘はダメですね。分かりやす過ぎます。

パンとサーカスのボーカルって平気で1~2時間遅刻して来るらしいよ。

これもダメですね。本当だし。

ナイツのメガネの方って別に視力悪くないんだってさー。

はい、これが良いウソです。
もう何がしたいのかよくわからなくなってきたけど、多分そうです。


以下、告知。

さて、涙の特訓合宿を終えたパンとサーカス。
メンバー二人が脱落するも黒人が三人くらい入ったからもう安心。
出演予定だった武道館が闇の組織に爆破されてしまったがなんのその。
匠の力で新たなライブハウスを新設することに。

次回!パンとサーカス!
5月27日(日)新宿Motionに久しぶりに出演!の巻。
絶対来てくれよな!
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by pantocircus | 2012-05-08 22:21 | ヤマダ
DMが送られてきた方々申し訳ありませんでした
ゴールデンウィーク只中、いかがお過ごしでしょうか。
僕はと言えば絶賛金欠中なので黄金も糞もあったもんじゃないです。ゴミのような生活です。
ゴミ人間によるゴミ週間ですよ、これは。世に言うゴーミデンウィークってやつです。
スパム踏んで朝からPWを変更したりDMを削除し続けるだけの簡単なお仕事に従事するようなアレです。


でもね、お金が無くたって、遊んでくれる友達がいなくたって、楽しむ方法はいくらでもあるのです。

例えば、一人七並べとか。
自由帳にハンター×ハンターゲームを自作したりとか。
替え歌を考えたりとか。
有名人の名前を入れ替えて別の言葉にしたりとか。
ベッキーの元気を貰えるとしたら貰うべきかどうか考えたりとか。
家中のライターでドミノ倒しをしたりとか。
あ、ちなみに日本ではドミノといえば並べて倒す遊びですがあれはトランプやUNOみたいな遊び方をするものらしいですね、などと御託を並べてみたりとか。
ドミノだけじゃなくて御託も並べるってか!などとオヤジ臭い妄言を吐いたりとか。
携帯のアドレス帳を全部思いつきのあだ名で登録しなおしたりとか。

兎に角、ただバカみたいに旅行してみたりわざわざ人の多い観光地に繰り出したりするだけじゃなくてさ、
思い思いに各々好きな事をすればいいってことですよ。
本当の黄金は思いもつかないところにあったりするものです。

皆もお勧めのGWの過ごし方があったら教えてね!
励ましのおたよりもお待ちしてます!!

ヤマダ
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by pantocircus | 2012-05-03 09:28 | ヤマダ
CM
思えばあの日は、朝から気分が悪かった。
長年連れ添った妻の冷ややかな視線。
この春に大学を卒業する愛娘も、定年を前に職を失った私の目を見ようともせず、牛乳を口に含みながらバターナイフを面倒くさそうに動かしている。
申し訳程度に用意された朝食を平らげ、誰に対して向けられるわけでもなく出立を告げると、重たい足取りで勤め先へと向かった。

前職に就いている際にはこの薄い頭を気にしていたものだが、この職場では気にする必要もない。
「MATSUYA」と書かれたキャップを浅く被り、清潔とも言い難い厨房へと足を踏み入れる。今ではここだけが私の居場所だ。安く旨い牛丼をより早く、貧しくとも必死で働くお客様にお出しする事。みっともなくも生き続けようとする彼らの姿に、勝手ながら自分を重ねながら、只管に味噌を溶く、家畜を鉄板で焼く、客に供する、などどいったことを俊敏な動作で繰り返していた、つまりは労働― 機械のような ―に従事していた。

「××さん、一本いっといで」

店長の声に我に帰り、ピースとブラックの缶コーヒーを手にいつものベンチにゆっくりと腰かけた。

働いているときには忘れていた感情が、
今朝の妻の目が、
娘の私に対する態度が、

昼時の客のように脳内へと押し寄せてくる。
もしかすると涙ぐんでいたかもしれない。
そんな私の姿を、一人の若者が憐憫の表情で眺めているのが見えた。先ほど私が接客した男だ。

「お前に憐れまれるいわれは無い!!」

喉まで出かかった言葉をコーヒーで流し込む。
そして少しむせながら、ある復讐を思いついたのだった。


私は店長に体調不良を訴え、彼のあとを追い続けた。
彼はといえば尾行に気がつく様子も無く、一心に歌い、踊っていた。
誰も見ていなくとも、雨が降っていようとも。心ない客に汚い言葉を浴びせられようとも、場所を提供する代わりといってチンピラに体を要求されようとも、彼は踊っていた。

あるときを境に、私は彼の虜となっていった。
客として拍手を送り、彼を見つめ続けた。
彼は哀しく、そして美しかった。



そんな彼が、今では私の良き伴侶です。
あいつのすき焼きは絶品なんだぜ?みんな食ってみろよな!


絶品と評判のすき焼きが食べれるかもしれない、パンとサーカスライブが今月8日、渋谷LUSHにて行われます。チケットのお取り置きはお近くのメンバー、またはホームページから!彼が踊り子時代に使用していた新曲をご用意してお待ちしてます。ケンタロウさん大丈夫ですかね。

ヤマダ
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by pantocircus | 2012-02-05 20:59 | ヤマダ
クリスピークリームは夢の味
今日は。いや、こにゃにゃちわ。
お久しぶりのヤマダでございます。

昨日はパンとサーカスの練習でして、このバンドになって初めて自分の曲を持っていきました。
バンド経験者であれば分かっていただける方も多いと思うのですが、
この『お披露目』、とても緊張します。下手したらライブよりドキドキする。そわそわする。
トクヒサ氏からギターを借り、恐る恐る弾き始めます。
メンバーの視線が修羅の如く、日本代表を見るセルジオ越後の如く僕に降り注いでいるように感ぜられます。
しかし分かってほしい。セルジオのあの厳しい視線の奥には、日本代表に対する深い愛情が隠れているということを。そして高校生のころに見た彼の講演会は殆ど内容が分からなかったということを・・・

まぁこの曲をやるかどうかは分かりませんが、
久しぶりの『お披露目』はそれなりに楽しかったのでちょくちょく曲を作っては持って行ってみようかと思います。


練習後、ドラムのミナミ嬢が「これ以上胃に何も入れないとわしゃもう死ぬわ。いや、むしろ死ぬ前にお前らを殺して食べてやる」に近いニュアンスで食事に行くことを提案したので、近くのつけ麺屋へ。
メンバー4人で麺をすすっていると、外が何だか騒がしいことに気づく。
そう、昨日は明治神宮の花火大会。そして此処は代々木。時刻は21時前。
外を見ると人、人、人、ギャル、人、ギャル、チャラ男、人、人、ギャル、人、チャラ男、チャラ男、チャラ男。

カエレナイ‥

22時ごろまで粘ったもののつけ麺屋にも人が雪崩れ込み始め、追い出されるように店を出ました。
行く当ても無く彷徨うパンとサーカス一行。
その辺の店は時間も時間で閉店しているか、開いていても空いていないか。
結局新宿の「何であんなにいつも人が並んでいるのか理解に苦しむ」ドーナツ屋で飲み物だけ調達し、地べたに座り込み、人ごみをやり過ごすことに。

流れていく、否、世の中に流されていく人々を尻目に夢やら愛やら平和やら絶望やら世界やらといった様々なことをショートコントを織り交ぜて語り合う4人。また一つ、バンドの結束力が強くなった気がします。

そんな我々パンとサーカスの次回ライブは、
8/19、秋葉原グッドマンにてご覧いただける手筈となっております。
お盆で会えなかった友人を誘って遊びに来てくださいませ。

ではでは、またいつか。
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by pantocircus | 2011-08-07 12:04 | ヤマダ
長文を誤って消してしまった後のブログは大抵こんな感じになるよね
水がなければお酒を飲めばいいじゃない。
パンがなくてもパンとサーカスがあるじゃない。

今日は。大変長らくお待たせしました。山田です。
さてさて、今回の言い訳は「なぜブログの更新がこんなにも遅くなったのか」についてです。
第一に。人生初となる引越しをしたため、我が家には現在ネット環境がございません。
今もiPhoneという庶民には手の届かぬ様なハイテク機器を駆使して文章を書き殴っているわけですが、やはり手書きなり打鍵なりと異なり、「殴ってる感」が足りないといいますかね。ジェイムズジョイス直系の人間としてはね、辛いものがあるわけですよ。ユリシーズとか読んでないけどね、そういうことじゃあないんですよ。
じゃあとっととネットを繋げよというお叱りもご尤もだとは思います。
しかしね、僕も馬鹿じゃあござんせん。それくらいの手配は済ませてあるのです。ただここに1通の手紙が有りますでしょう。その手紙を読んでご覧なさい。そこに全てが書いてあります。

とまぁ此処まで書いたところで先代の山田は行方を眩ませました。
二代目の山田である僕の手元にはその手紙は残っていませんが、恐らく政府の機密に関わる重要な情報を握っていたか、続きを考えるのが面倒臭くなったか、NTTから地震の影響による工事延期のお知らせだったか、そんなところではないかと思います。本当のところは彼が姿を消した今となっては知る由もありません。僕にできるのは彼の残したベースラインを皆さんに聞いていただくことくらいなものです。

あ、そうそう。先代の山田がベースを弾いている最後の音源が間もなく完成しようとしています。
3/31のライブで遂にめでたくリリースとなりそうですので、お時間がある方もない方も全力でお待ちしております。下北沢THREEにて、詳細はホームページを全力でご確認ください。

それではこの辺で。次はドラムのミナミさんによるアコーディオン漫談です。お楽しみに!
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by pantocircus | 2011-03-27 09:41 | ヤマダ